タイトルにあるように今日はAnthony Passについて話そっかねーと思う。
彼は俺のClinical Instructorで、ISUフットボールチームのHead Trainer。歳は大体30代前半かいなー、そんでもってISUに来る前はNFLのBuffalo BillsとHouston TexsonsでAthletic Trainerとしての経験を積んだ人。
何で彼の話をしようと思ったかって言うと、今日ある出来事があったけん。人によっては対したことないんかも知れんけど俺にとっては結構衝撃的やったけん忘れんうちに今日かいとこうと思ったとね。
今日もいつものようにATルームに行って普通に皆やる事をやっとったっちゃんね。でいつものようにフットボールのアスリート、Dがやってきた。
Dは去年Univ of Missouriからトランスファーでやってきたやつで、自己管理をしっかりでき、トランスファーして1年目にしてすでにチームのリーダー格になるほどの人格者でもある。アスリートとしても人間としても誰もから愛されるような人間。
彼はトランスファーしてきて以来大怪我は無いもののほとんど毎日のようにATルームに現れる。というのも彼の強靭過ぎる筋肉のせいか、体が硬いために小さい怪我をちょくちょく起こすけん。特に彼は腰に問題を持っており、最近ずっと我がISUのAT達は彼の腹筋と柔軟性に重点を置いてtreatmentを行ってきた。
今日の彼へのtreatmentも終わり、明日何時にATルームへ来るか聞いてみると”Man, I ain't come here no more." またまた冗談を、と思ってしつこく”ほらほら”とか言いながらスケジュール表へのサインアップをするよう忠告していたところにAnthony登場。
A:
What's up?
D:
Man, I don wanna come here anymore. I've been doing this so long time but it doesn't get any better.
A:
All right, I understand it. You know what I think?
いつもアスリートがもうATルーム来るのにはうんざり症候群を示しだすと決まってAnthonyは今回と同じような事を言う。周りでこの話を聞いていた俺はいつものパターンやな~と思いながらおそらくAnthonyがDにATルームに来続けるよう説得を始める物だと思いよった。すると、
A:
I think you are right. You don't need to come here anymore if you don't want to. You are the best athlete who takes care of yourself that I know. I know you come here everyday and to tell you the truth, your performance in the conditioning is the best among our athlete. There is no reason that we need to force you to come here everyday.
But, obviously, you have some problems, your back and tightness. This is nothing like you can fix it in 3 or 4 months. It might take a year or more.
I RESPECT you as an athlete, so I will let you make your own decision. If you wanna come here, come. If not, then don't. If the condition becomes worse, obviously, come.
”俺はお前というアスリートに対して敬意をもっとうけん、好きなようにしていいよ”
別に投げやりに行ったわけではなくて、本当に敬意を示しながら、Dを理解した上での言葉やった。
プロの世界でどうかは知らんけど、大抵大学で働くATはHealth Care Professionalであると同時に学生であるアスリート達の教育者でもある。やけんどうしても”自分が上だ”みたいな意地というかプライド見たいのが時に見られる事があるっちゃんね。たとえどんなにアスリートと仲良くしていたとしても。やけん人によっては自分の勝手な考えを押し付けようとする事もある。
Anthonyは人との交流がものすごく上手い。彼ほどアスリートと本当の友達のように色々な話をできる人はなかなかおらん気がする。でもその逆に、ATとしてのプライドも高く、どんなに仲良くてもATとatleteとの越えてはいけない線を決して越える事はせん。”プロフェッショナル”という物にこだわり、時には極端にプロフェッショナルにこだわる事もある。そして極端すぎる自論を無理に押してくることもある。
俺は今回のDの件でもいつものように少しむきになって”どれだけATルームに通い続ける事が大切か”という話をし出す物かと思いよった。仮に過去に何度かそれでアスリート達と口論した事があったけんね。Anthonyの”プロフェッショナリズム”が学生でしかないアスリートには理解できんかったりしてぶつかりあうっちゃんね。
多少極端なAnthonyに対して時々俺はえらそうに”まだまだやな~、彼も”とかおもっとったけど今日のでまた彼を見る目が変わった。
これがアスリートから尊敬されるathletic trainerなんやなーと。
俺の中でAnthonyという人はこんな感じ↓:
しっかりとアスリート一人一人を理解して、一人一人に合った答え方ができる。
プロフェッショナルにこだわり、決して自分を曲げないながらもどんなアスリートとも同じ目線で話し、仲良くできる。
新しい事に興味をもち、とことん追求する。
自分の姿を見ようとして、他人からの意見を聞き、必要と思ったものを取り入れようとする。
自分を理解し、自分のできない事、悪い事を認め、自分のできること、良い物に対する確固たる自信を持つ。
自分の姿をキチンと見極められて、素直にそれを受け入れられる人、それでいて学ぼうとする意思のある人はずっと成長していくものだと思う。
この前Anthonyが俺に”お前タバコすっとうやろ~。安心しろ。俺は昔ヘビースモーカーだった。”と言って来た。その時彼みたいな”プロフェッショナル”にこだわり細かい事にうるさい人間でもタバコすっとったんかーって驚いた。でもあのフットボールの猛者どもと仲良く楽しくやっていけるところを見ていると彼も元は色々あそんどったんかいなーって気にもなる。彼でもその辺の学生みたいに飲んで騒いでパーティーして学校サボってっていう時があったんかもなーって。やけん俺みたいな問題児を見捨てずに世話してくれるんかいなーって。
彼よりAthletic Trainerとしての腕がある人は世の中たくさんおるのは確かやと思う。でも彼も俺と一緒で成長過程にあって、そして彼は今後もどんどんどんどんたくさんのことを学んでいくっちゃろうなーと思う。彼みたいな人間が上に上がっていくっちゃろうなー。人間として、Athletic Trainerとして、Anthony Passは俺の目標であるべき人なんかも知れんと今日改めて思った。
*ちなみに上の写真のボーズででかい人がAnthonyです。この時は丁度sycamoresが4連勝して賭けをしていた彼はスキンヘッドになったとね。普段は”絶対に”角刈り。